ベトナム仏教の寺院「大南寺」(姫路市四郷町)を参拝し「人類同胞大調和」を祈りました
今日は姫路市四郷町にある在日ベトナム人が建立した仏教寺院「大南寺」を参拝させていただきました。
大南寺には二十代の在日ベトナム人の仏教徒が多く来ていました。若いベトナム人のコミュニティの拠点になっているようです。
ちなみに、ベトナムの卍は日本の仏教とは逆の「卐」になっていますね。内輪ネタになりますが、これで私が連想したのは「光輪卍字」のマークです。
ベトナムの仏教は基本的に日本や中国と同じ大乗仏教です。南部では上座部仏教も一部ではあるようですが、内観もインド仏教復興運動の寺院や中国の仏教寺院との共通点が多く、タイの寺院とはあまり似ていないように私は感じました。
天台宗別格本山である書写山円教寺からも額を譲り受けています。
このお寺で私はパーリ語の三帰文・五戒と真言宗のお経の一部、『人類同胞大調和六章経』に収録されている光明思想家・谷口雅春先生の「全人類同胞の自覚と愛とを深める祈り」とを誦げさせていただきました。
東アジアで中国から独立して帝国を築いた仲間であるベトナムは日本と共通点の多い国です。同じ大乗仏教の国同士、日越一体となって東アジアの平和のために取り組んでいきたいです。
お寺の本堂の入り口側の両脇には、護法の菩薩と焦面大鬼王とが祀られていました。それぞれ礼拝する対象となっているのは大乗仏教の特徴で、上座部仏教とは大きく異なります。東南アジア諸国の中でもベトナム人の感性は日本人と実は近いのではないでしょうか?
護法の菩薩様が何菩薩様であるのかはベトナム人の方に聞きましたが、判りませんでした。
焦面大鬼王は餓鬼界の王様です。餓鬼供養は日本でも弘法大師空海聖人以来行われていますが、焦面大鬼王を祀るお寺は日本では珍しいのではないでしょうか?
ベトナム仏教の寺院では同胞への支援も行っているようですので、そうしたベトナム人の方の感性とマッチしたのかもしれません。
在日ベトナム人のコミュニティとは言語の壁もありますが、今回話を聞く限りでは、技能実習生の待遇を始め政治の側で解決しないといけない課題は多くあると感じました。
一方で、こうした仏教の寺院におけるコミュニティに出稼ぎに来ている若者が犯罪等に走ることを抑止する効果もあることが判りました。
日本も宗教や祭祀によるコミュニティの復興が今後必要になってくると考えます。在日外国人が宗教に基づくコミュニティを形成されているのは、日本人にとっても参考になる面はとても大きいのではないでしょうか?
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